アトピー性皮膚炎と化粧品
■■・・・<水ぶくれ化粧水>の問題点
この仕組みの化粧水で問題なのは
1.本来自分で水分を出し潤っていた肌に、強制的に水分を送り込まれるので、自分で水分を分泌する能力が衰退してしまう。
人間は、寒いところに住んでいれば、寒さに対応できる身体になり、暑いところに住んでいれば暑さに耐えられる身体になります。つまり環境に順応するんです。
肌も同じ。何時も水分を外から送り込まれる肌は、
「あー、もう頑張らなくていいんだ、や〜めた!」
ということになり、自分で潤う能力はなくなってしまうのです。そうなると当然ターンオーバー(新陳代謝能力)も落ちていきます。
2.合成界面活性剤も一緒に肌の内部に浸透し、その能力を失わない。
一般的に天然界面活性剤といわれる石鹸は、肌の上に残留した場合他の成分と結合し、界面活性能力を失い無害化します。しかし合成界面活性剤は肌に残留してもその能力は失われません。そんな物を肌の内部にため込んでいっていいのでしょうか?
3.合成界面活性剤と一緒に、不必要な成分も肌の中に入っていってしまう。
よく化粧水をつけるときに不潔な状態だと、危ないッテ話を聞きますよね。コレはその通り、危ないのです。
普通、泥んこの中に入っても多少不潔にしていても肌には自然のバリアが働いていて何ともありません。
しかし、バリアを失った状態の肌は完全な無防備状態。ばい菌も汚れもどんどん肌の内部に吸い込んでいきます。肌の表面から剥がれ落ちるべき不要な古い角質や汚れまで、肌の隙間にへばりつく、なんて恐ろしい状況・・・考えるだけで恐ろしいですよね。
完全に人間の健康を守る機能を無視したやり方で、特にアトピー性皮膚炎でお悩みの方には、大変なリスクが伴います。
アトピー性皮膚炎は、一種のアレルギーですから、様々な成分に対してアレルギーを起こす可能性があります。化粧水に含まれる成分だけでも怖いのに、それ以外にも色々な物質が肌に入り込むリスクを背負うことになってしまいます。
■■・・・さらに化粧品メーカーは考えました
合成界面活性剤でバリアを破壊された肌には、外部の刺激から肌の内部を守る能力はなくなってしまいます。さらに化粧品メーカーにとっても大きな問題があります。
それは、破壊されたバリアは自分で元に戻ることが出来ず<せっかく送り込んだ水分がすぐに蒸発して乾燥してしまう>という現象が起こります。
そこで考えられたのが、合成ポリマーの配合。
破壊されたバリアのかわりに、合成ポリマーで肌の表面に幕を張って水分の蒸発を防ぎ<水ぶくれ>状態を保ちます。
使ったとたんに、「この化粧水、すごくいい感じ♪」
なんて思う化粧水は、例外なくこういう仕組みの<水ぶくれ>化粧水なのです。
アトピー性皮膚炎の場合、皮脂分泌が少なく乾燥しやすいという特徴があります。
この乾燥によりバリア機能が働かず、外部の刺激にも弱いのです。
乾燥するからといって、潤いを求めて<水ぶくれ>化粧水を用いてしまうと、大変なことになってしまいます。
よく化粧品メーカーは、「この化粧水の成分はアレルギーテスト済みで安全です」というけれど、配合されている成分に問題がなくても化粧水の仕組みを考えれば使用すべき物ではない、ということは充分おわかりいただけると思います。
だったら、どんな物を使えばいいの?
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